作品紹介
ネタバレなしの作品紹介&一言

8の殺人
我孫子武丸講談社292項1992年
蜂須賀建設の会社宣伝も兼ねて建てられた、上から見るとアラビア数字の8の字型をした社長宅で、副社長である長男・菊一郎が殺された。
状況証拠から、犯人は住込み使用人の息子・矢野雄作でしかありえない。
しかし、担当の速水警部補は刑事の感から矢野は犯人でないと確信する。
そして、泊まり込みの捜査中に密室状態でもう一人犠牲者が出た。
警部補・速水恭三は推理マニアの弟・慎二、妹・一郎(いちお)の協力を得て、真犯人とそのトリックを暴く。

我孫子氏のデビュー作で速水三兄妹シリーズ第1弾。
なかなか見つからず、我孫子作品6作目にしてやっと読めた。
やはり読み易さはピカイチ、ストーリー展開が早く肩に力を入れず読める。
若干無理はあるがトリックはそこそこあるし、なにより速水三兄妹のやり取りと木下刑事が笑える。

0の殺人
我孫子武丸講談社236項1992年
2月から4月にかけて起きた一連の事件を捜査した速水警部補が、同年12月に弟と妹に相談する。
事件が起きた場面と喫茶店サニーサイドアップでの相談場面が交互になり、解決への向かっていく。
容疑者は冒頭からたった4人、作者からの挑戦にあなたは勝てるか?!

速水三兄妹シリーズ第2弾、スカッとさわやかミステリー。

殺戮にいたる病                                             ネタバレ感想へ
我孫子武丸講談社324項1996年
永遠の愛をつかみたいと男は願った…。
東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した、犯人の名前は蒲生稔。
繰り返される凌辱の果ての惨殺。
蒲生稔、蒲生雅子、樋口武雄の3人各々の視点で前年〜3月までの時期を移動していく。
稔は愛を求め、雅子は息子を犯罪者ではないかと疑い、樋口は連続殺人犯を追って。
究極の愛を見つけた稔、そして雅子が見た真実とは…。

スプラッタ描写はほとんど無いが、稔が死体を愛する表現はなまなましく、ネクロフィリアの人物を真横で見ているような、精神に異常をきたしそうな感覚を覚えた。
純粋なサイコホラーだと思って読んでいたが、なんのなんの、最後で驚かせてくれる。

腐蝕の街                                                   ネタバレ感想へ
我孫子武丸双葉社328項1999年
二年間にわたり猟奇殺人を繰り返したシリアル・キラー‘ドク’こと菅野礼也は、溝口警部補により逮捕され、2024年9月10日に死刑が執行された。
しかし、その三ヶ月後、彼の第一の犯行と酷似した死体が発見され、そこには「ミゾグチへ オレは戻ってきた そのうちお前のオペもやってやる ドク」と書かれたメモが。
筆跡鑑定の結果、それは菅野本人のものと確認された。
ドクは死んでいないのか?それとも蘇ったのか?

舞台は近未来の設定であるため、SF的なミステリーサスペンス。
冒頭からスピーディな展開で一気に読めた、物語の世界に引き込み、先へ先へと進め さす筆力はさすがと言える。
「〜の殺人」シリーズとは違い明確に登場人物に人格を持たせてある、菅野礼也との対比をハッキリさせるためかもしれないが。
とにかく、溝口の人間性には非常に好感が持てた、シンバを心配しながらも一人前として扱う、無骨で責任感のある人柄。
そして、15歳の美形男娼・シンバ、恐るべきナイフの使い手で、10歳の時に虐待する父親を殺した経験を持つが、ナイーブで純粋な心も併せ持つストリートキッズ。
まだ未完成ながら、興味湧くキャラクターだ。
溝口もシンバも、あるキャラクターを思い浮かべるが、それはネタバレ感想で。

屍蝋の街
我孫子武丸双葉社360項1999年
「腐蝕の街」の続編。
あの事件より数ヶ月がたち、溝口とシンバは共同生活をしていた。
ある日突然、町中の悪ガキどもから命を狙われる。そのうちの1人を痛めつけると「ミゾグチの首に一千万、本物なら10倍」の賞金首でシンバも同様だと吐いた。
いったい誰が何の為に、「本物なら?」とは…。

本編を読む前に「腐蝕の街」を読む事を強くお奨めします。
続編であるため、登場人物の人間関係はあまり説明されていないし、なにより「腐蝕の街」の完全ネタバレになっているので。
今回はミステリー性はなく、オーソドックスなサスペンス。
「腐蝕の街」のネタバレ感想文で期待した内容とは違うが、あの事件のすぐ後からの続きということで楽しめた。
あいかわらず、先へ先へと読み進めさすストーリー展開はさすがだが、残念なのは前作であれほどシッカリとしたキャラクター作りをしたのに、本作では持ち味が薄い。
雑誌の連載物であったためか…。
ちなみに屍蝋の‘ろう’は、鑞の虫偏。

人形はこたつで推理する
我孫子武丸講談社306項1995年
人形探偵シリーズ第1弾。
幼稚園での兎が死んだ事件を頭脳明晰な名探偵・鞠小路鞠夫が見事に解き明かす。
しかし「彼」は腹話術師ではなく、その人形の方なのだ?!

十角館の殺人                                               ネタバレ感想へ
綾辻行人講談社290項1987年
角島にある十角館、そこで中村青司とその妻、そして使用人夫婦の4人が焼死体で発見された。
しかし、その死体は明らかに他殺体であり「謎の四重殺人」と呼ばれた。
半年後、K**大学ミステリー研究会のメンバー七人は「謎の四重殺人」の起こった十角館を訪れる。
彼らはその館で一週間ほどの殺人現場を味わおうとしていたのだ。
しかし、彼らは知らなかった、自分たちもまた殺害者として選ばれることに…。
外部との連絡が取れない島内で殺人予告が、時を同じくして島へ行かなっかたメンバーと中村青司の弟の元にも怪文書が届く。
そして彼らは犯人の予告通り、次々と殺されていく。犯人はメンバーの一人なのか?
それとも…。

綾辻行人のデビュー作であり、中村青司の建てた館を舞台に繰り広げられる館シリーズの第1作目。
無人島で連続殺人が起きる、というどこかで聞いたようなストーリーだが、結末は「どこかで聞いたようなストーリー」にはならない。
小細工無しの読者との真っ向勝負であり、且つトリックの鮮烈さには驚愕する。
ミステリーの歴史を語る時「綾辻以後」という言葉が出てくるそうだが、これを読めばそれも納得できるはず。

迷路館の殺人                                               ネタバレ感想へ
綾辻行人講談社292項1988年
奇建築家・中村青司の手による迷路館、本体は地下に建設されており、地上にあるのは玄関のみ。
その名の通り、建物の中央部は迷路になっており、その周りに各部屋が配置されている。
この奇妙な館に住むのは、推理小説の大家・宮垣葉太郎である。彼は引退後、この館で隠居生活を送っていた。
出版者の宇多山は、復帰、新作を頼みに行くが、体をこわし、創作意欲も無いと断られる。
しかし、還暦の誕生日4月1日にパーティーを行うので出席して欲しいと言われた
還暦祝いに館を訪れたのは、彼の弟子である4人の推理小説作家と、些細な縁から知り合いになったと云う島田潔を含む計8人であった。
ところが、宮垣は特殊な条件の遺書を残し自殺していた。
遺書の内容は、
@自殺を警察に連絡するのは5日後とする。
Aその間、秘書と主治医以外は一歩も外へ出てはならない。
B4人の推理小説家はこの5日間に探偵小説を書き、それを宇多山、島田らが審査し、もっとも 優秀な作家に莫大な遺産の半分を譲る。
C小説の舞台はこの迷路館、登場人物は今回の招待客8人、被害者は作家自身とする事。小説は各部屋に用意したワープロを使って書く事。
そして、4人は小説を書き始めるが、その小説の内容通りの状態で4人が殺されていく…。

館シリーズ第3弾。
綾辻氏の「迷路館の殺人」の中に鹿谷門美なる人物が書いた「迷路館の殺人」がある、作中作という構成になっている。
鹿谷の「迷路館の殺人」における謎は甘く、ダイイング・メッセージ、ワープロに残された原作の謎、秘密の通路の場所等ほとんど解ってしまった。
エピローグで島田が解き明かす答えは私が想像していた通り。
この時点で私は恐れ多くも綾辻氏の実力を疑ってしまった。
「時計館の殺人」「十角館の殺人」と読み、凄い!と感じた後「水車館の殺人」でちょっとガッカリしていたため、傑作2作を先に読み、‘その他は凡作か’と思ったのだ。
ところが、本編のエピローグで「やられたー!!」と声に出してしまった。
やはり綾辻行人は凄かった!

時計館の殺人
綾辻行人講談社476項1991年
時計館と呼ばれる、例の(居住性や敷地の有効利用等を一切省みない事で有名な建築家)中村青司の建てた屋敷がある。
過去に多くの死者を出した事や、白い女の幽霊が目撃されることから、幽霊屋敷と噂されていたが、本当に亡霊がいるのかどうか、あわよくば屋敷に住む亡霊と接触を図ろうと、1作目の「十角館の殺人」で登場した江南を含むオカルト雑誌「CHAOS」の取材人と大学のミステリ研(推理ではない)メンバーが3日間その時計館に泊まり込むことになった。
時計館に入ると中と外から鍵をしめて外界と隔離し、降霊実験を開始する。
ちょうどその頃、原稿の締め切りのため遅れて来た島田潔と、葬式のため遅れて来た福西が屋敷を訪れるが、現主人の伊波沙世子に既に時計館は閉め入れないと断られる。
しかし、島田(現在、推理作家)の著書を読み興味を持った伊波は、島田と福西を母家の方で取材が終わる3日後まで泊めてくれることになった。
そして、閉鎖された館の中で事件は起こった。
霊能者が血痕を残して最初に姿を消し、そこから連続殺人が始まる。
果して、この殺人の真相は…。

館シリーズ第5弾、日本推理作家協会賞を受賞した綾辻行人の代表作である。
私が綾辻氏の著書の中で、初めて読んだ作品だった。シリーズ物は第一作目から読むべきだが、この時はシリーズ物とは知らなかった。綾辻氏の代表作ということで「どの程度のもんや〜?」ぐらいの気持ちで読み始めた。
ところが、これがおもしろい。まるで自分が時計館の中に居るかのような臨場感ある表現力プラス、読者に推理させるかのように、大胆にかつ繊細にヒントを与え、「こいつが犯人か?」と知らず知らず想像させられ、その都度予想をくつがえされる。
そして、最後に明かされるあの最も重要なトリック、たしかに随所に伏線が張られ、ヒントもあったが「まさか!こんな仕掛けがあったとは…」しばし呆然となってしまった。
犯人が解った人はいるだろうが、このトリックを見破れた人はいるのだろうか。
こんな事を考えつき、しかもそのトリックを成立させるための理由付けに綾辻氏の美的センス、本帯の「神か 悪魔か 綾辻行人か」も大げさではないと感じられる。
あまり誉めると、これから読む人に変な先入観を与えてしまい、驚きが減るかもしれないが…。
とにかく、プロット、ストーリー、トリックどれを取っても完璧だ。

黒猫館の殺人
綾辻行人講談社274項1992年
宿泊していたホテルで火災に遭い、記憶を失った老人から「自分が何者なのか調べてほしい」という依頼が、出版会社・稀譚社に勤める江南を通じて、鹿谷のもとに舞い込んだ。
手がかりは火事の際に唯一持ち出した、彼が自ら書いたと思われる「手記」のみ。
しかし、そこには中村青司により建てられた‘黒猫館’での奇妙な事件の顛末が綴られていた。
探求の果てに明らかになる真実とは…。

館シリーズ第6弾。
綾辻氏は著者のことばで「時計館の殺人」はど真ん中ストレート、今作品は外角低めのフォークと言っているが、私はフォークというよりシンカー、ナックルボールのイメージを受けた。
綾辻氏は毎回、犯人を当てさせるかの様にヒントを与えてくれるが、今回は全編伏線だらけ。
私も幾つかは気付いたが、ここまでとは…。
まさに綾辻マジックここに極まれり。
綾辻氏の作品は、真犯人を指摘したいミステリーマニアの方は、丹念に注意深く読むと複雑なパズルが出来上がっていくような感覚を楽しめ、それ以外の方は、何度読み返してもその度に新しい伏線に気付いて楽しめる。
今回の館は巻頭の見取り図を見るかぎり、「中村青司にしては、えらく簡単な作りやな」を感じたがなるほど、そーきましたか。

殺人方程式 −切断された死体の問題−
綾辻行人光文社416項1994年
明日香井叶(あすかい きょう)刑事が、兄・明日香井響(あすかい きょう)の力を借りて、不可能犯罪に挑む本格ミステリー。

霧越邸殺人事件
綾辻行人新潮社703項1995年
公演の打ち上げをかねて小旅行に来た、槍中率いる劇団‘暗色テント’。
しかしその帰り、種々のトラブルで雪山遭難という事態におちいった。もうダメかと思った時、目の前に現われた洋館「霧越邸」。
九死に一生を得た劇団員達は、館の主に御礼をと言うが逢ってもらえない、しかも使用人達はロボットの様につめたい。
兎も角も助かったと安心する団員達に、北原白秋の「雨」に見立てた連続殺人の悲劇が襲いかかる。

1990年国内ミステリーベスト1に選ばれた綾辻氏の代表作と名高い作品。らしいが、私としてはそれほど面白いとは…。
700ページにもおよぶ長編だが、どうも中だるみしている様な、盛り上がりに欠ける感がいなめない。
長編が嫌いなわけではない、京極氏の例のシリーズは大好きだし。しかしあれほど内容に濃さがない。
もちろん犯人を指摘できたわけではないし、複雑な話の絡み合いは凄いと思う。
が、やはり私個人の意見としては、綾辻氏の代表作は「時計館の殺人」だと思う。
あとがきの、本作品に対する綾辻氏の‘思い入れ’は私には読み取れなかった…。

どんどん橋落ちた
綾辻行人光文社366項1999年
これぞ“騙し”の真骨頂。欺かるるなかれ!
必要な手がかりはすべて提出された。真相はたったひとつ。
無類の稚気とフェア・プレイ精神あふれる綾辻流本格ミステリー。

騙されても笑って済ませられます ^^)

陽気なギャングが地球を回す                                  ネタバレ感想へ
伊坂幸太郎祥伝社272項2003年
成瀬(リーダー)は嘘を見抜く名人、さらに天才スリ&演説の達人、紅一点は精確な体内時計の持ち主――彼らは百発百中の銀行強盗(ギャング)だった……はずが、その日の仕事(ヤマ)に思わぬ誤算が。
逃走中に、同じく逃走中の現金輸送車襲撃犯と遭遇。
「売上」ごと車を横取りされたのだ。
奪還に動くや、仲間の息子は虐め事件に巻き込まれ、死体は出現、札付きのワルまで登場して、トラブルは連鎖した! 最後に笑うのはどっちだ!?
ハイテンポな知恵比べが不況気分を吹っ飛ばす、都会派ギャング・サスペンス!(背表紙引用)

話の展開が速くて気持ちが良い。
そして会話がなんとも面白い、飛行機の中で読んだのだが、思わず2、3回笑ってしまった。
でもコメディではなく、細かなプロットが全て終結するサスペンスです。

オーデュボンの祈り
伊坂幸太郎新潮社352項2000年 10月
警察から逃げる途中で気を失った伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。
江戸以来鎖国を続けているその孤島では、喋るカカシが島の預言者として崇められていた。
翌日、カカシが死体となって発見される。
未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止できなかったのか?
ミステリーの新時代を告げる前代未聞の怪作!(背表紙引用)

先に『陽気なギャングが地球を回す』を読んでしまっているので、設定に対する細かさやプロットの少なさが不満。
でも、良いです。

リピート
乾くるみ文藝春秋352項2004年 10月
何気ない日常に掛かってきた1本の電話。
それは不可能なはずの正確な地震予知だった…。

悪戯電話だと忘れかけていたとき、地震が起き、時計を見ると電話の予告どおり。
再び電話がなり、さっきの男の声が言った。
「地震だけじゃないんです、予言できるのは」

そしてその男は信じられない話を始める、
「現在の記憶はそのままに過去の自分に戻ることができる」
「私以外に9人をゲストとして過去へお招きします、参加しませんか」

後日、男の誘いのまま、無作為の電話で集まった半信半疑の9人。
年齢も性別も職業もバラバラ。
彼らの前に現れた男が説明をする。
「戻れるのは十ヶ月だけ、記憶は今のまま、競馬などで金儲けするもよし、失敗したことをやり直すもよし、強制はしません自由参加です」
さらに準備資金として一人100万円が渡された。

それから一ヵ月後、電話で2度目の地震を予言し、過去へ戻るための日時と場所を指定してきた。
またしても地震は正確に当たり、参加費なども要求されない。
どうやって地震を予知しているのか?本当に過去に戻れるのか?狙いは一体何なのか?

指定された場所に集まった彼らの運命は!?

イニシエーション・ラブ
乾くるみ原書房264項2004年 4月
大学四年の僕(たっくん)が彼女(マユ)に出会ったのは代打出場の合コンの席。
やがてふたりはつき合うようになり、夏休み、クリスマス、学生時代最後の年をともに過ごした。
マユのために東京の大企業を蹴って地元静岡の会社に就職したたっくん。
ところがいきなり東京勤務を命じられてしまう。
週末だけの長距離恋愛になってしまい、いつしかふたりに隙間が生じていって……。
(背表紙引用)

80'sのほろ苦くてくすぐった恋愛物語…なんかじゃないですよっ、ミステリー・リーグの一冊です。
ぜひ、2度読んで下さい。
2度目にはまったく違った物語が見えてきます。

こわれもの
浦賀和宏徳間書店246項2002年 4月
売れっ子マンガ家、陣内龍二の婚約者・里美が交通事故で死んだ。
ショックのあまり、陣内は、自作のヒロインを作中で殺してしまう。
たちまちファンから抗議が殺到。
その中に里美の死を予知した手紙があった。
日付は事故の数日前。
陣内が手紙の差出し人を訪ねると、神崎美佐という48歳の落着いた女性だった。
部屋には作中のキャラクターが飾られ、熱心なファンであることを示している。
何故、神崎は里美の死を予知できたのか?
そして、予知された死は防げないのか?(背表紙引用)

『記憶の果て』から始まった安藤シリーズとはまったく別の内容。
『頭蓋骨の中の楽園』以外はイマイチと思っていたので、カタルシスです。

透明人間
浦賀和宏講談社448項2003年 10月
孤独に絶望し、自殺未遂を繰り返していた理美に、10年前に不審死を遂げた父の秘密が明かされる!?
自宅地下に隠されていた広大な研究所。
遺された実験データの探索中に起こる連続密室殺人。
閉じこめられた飯島と理美。
亡き父の研究とは?
透明人間以外にこの犯行は可能なのか!?
名探偵安藤直樹の推理が真相に迫る!!(背表紙引用)

あの壊れた名探偵・安藤直樹の本格推理。
安藤シリーズ?ですが、この本から読んでも支障はありません。

石ノ目
乙一集英社304項2000年 7月
ある夏休みに私は、友人とあの山に登ることにした。
私が幼い頃、あの山に一人で入って消息を絶った母親の遺体を探すためだ。
山には古い言い伝えがあった。
曰く「石ノ目様にあったら、目を見てはいけない。見ると石になってしまう」と。
そして、私たちは遭難した…。(背表紙引用)

表題作「石ノ目」の他、「はじめ」「Blue」「平面いぬ。」を収録。
作品のジャンルは、ホラーなファンタジー。
特に「Blue」はオススメ、読み終わったあと優しい気持ちになれます。

絡新婦の理
京極夏彦講談社830項1996年
世間を騒がす『目潰し魔』『絞殺魔』による無差別連続殺人事件。
房総の山奥に建つ聖ベルナール女学院で、密かに行われるグループ売春と黒い聖母の呪いの儀式。
旧家・織作家の天女の呪い。
それぞれの事件を、木場、榎木津、伊佐間、今川が別々に追うが、陰陽師・京極堂はこれらに関わった人物とその行動の全てを裏で操る“蜘蛛”がいると云う。
そして、木場修、榎木津、京極堂すらも“蜘蛛”の巣の上におり、動けば動くほど事件は進み、誰にも“蜘蛛”の目論見を阻止することはできない。
誰がどう動いても結果が変わらない壮大な罠を張った“蜘蛛”の正体は?
そして糸が導く最終目的とは…?

レギュラー陣はもちろん、今までの登場人物も続々再登場の京極堂シリーズ第5弾。
エンディングが冒頭にあり、真犯人の告白がある、「あなたが−蜘蛛だったのですね」で始まり、その言葉に終わる。
ミステリーにはよくあるオーソドックスな手法だが、実際にはどんでん返しの連続で最後まで犯人は解らない。
本を持つ手が痺れてくるほどの厚さ、4.8cm、830ページにもおよぶ超複雑な物語を一気に読ませる京極氏の筆力は驚愕に値する。
周りを無視して突き進む京極氏独特の世界、しかし気が付くと時間を忘れどっぷりを浸っている自分が居る。
今回新たにフェニズムの知識もふんだんに繰り出し、京極夏彦の奥の深さを再認識した。
ここに来て、京極夏彦って何者?!頭の中どうなってるの!?とつくづく思う。
シリーズ各編における構成、謎、真相の強烈さ、登場した途端に‘にやり’としたり‘待ってました’と叫びたくなるほど魅力的な登場人物達のキャラクター創り。
なにより、あの京極堂が実際には彼の手の上に乗っているのですから…。
京極夏彦=御釈迦様の図式が一番しっくりくる今日このごろです。

それにしても、毎回背景描写は上手いが、今作品はビジュアル性が高い。(文章なのに)
‘満開の桜の只中に立つ、漆黒のいでたちの京極堂’なんと絵になること、この複雑怪奇かつ完成度の高い作品を映画化してほしいと思うのは私だけではないだろう。
その反面、登場人物の配役によって、イメージが壊れたり、固まったりするのは嫌だし、なにより「リング」「らせん」のように本編とかけ離れた内容になるなら愚の骨頂であるし…。
しかし、やはりあの場面は映像で見たい。
でもこのシリーズが映画化されたら、京極堂役の俳優さん、台詞覚えで頭がバクハツすることでしょう(笑)

陰摩羅鬼の瑕
京極夏彦講談社752項2003年
白樺湖畔に聳える洋館「鳥の城」は、主の5度目の婚礼を控えていた。
過去の花嫁は何者かの手によって悉く初夜に命を奪われているという。
花嫁を守るよう依頼された探偵・榎木津礼二郎は、小説家・関口巽と館を訪れる。
ただ困惑する小説家をよそに、館の住人達の前で探偵は叫んだ。
――おお、そこに人殺しがいる。(背表紙引用)

虎のような眼をした黒衣の男が立っていた。
−京極堂が。
−来た。
黒の単衣に黒手甲、黒足袋に黒下駄、鼻緒だけが赤い。
京極堂は低く通る声で云った。
「謎とは知らないこと。不思議とは誤った認識」
「この世には不思議なことなど何もないのです」

実に5年ぶりの京極堂シリーズ第6弾。
いつもの様に主は妖怪を模した理をもったミステリー、そしてそれに絡みつく様に語られる今回の副は仏教の背景。
日本の仏教式だと思い込んでいた、お通夜、火葬、お墓、位牌などが、本来の仏教とは関係なく、ある一人の人物の企みによって巧妙に取込まれた儒教であるという史実。
神、仏、極楽、地獄、幽霊、祟り、過去、未来、死、京極堂の言葉を一字一句読み飛ばさずに脳髄に刻み込め。
拝み屋の言葉が呪いになるか憑き物落しになるか、それはあなた次第だ。
文系ミステリーの最高峰。

ダーウィンの時計
響堂新角川春樹事務所344項2004年 5月
シベリアの凍土から、男女の死体が発見された。
それは三万年前に絶滅したとされるネアンデルタール人のようであった。
さらに奇妙なことには、その死体の臀部から、小さな手がはえていたのだ。
一方、イルクーツク大学水棲生物研究所に留学中の松沢邦彦は、“進化の博物館”といわれるバイカル湖で、後頭部から小さな手がはえている男と遭遇するのだが……。
「進化」をテーマに壮大なるスケールで描かれた、SFミステリーの金字塔!(背表紙引用)

ふたりのシンデレラ
鯨統一郎光文社354項2005年 9月
私はこの事件の証人です。
同時に、犯人です。
そして、犠牲者でもあります。
それどころか、探偵役でもあります。
加えて、ワトソン役でもあります。
もちろん、記録者でもあります。
さらに、濡れ衣を着せられる容疑者でもあります。
最後に、共犯者でもあるのです。

今まで言ったことに、嘘偽りはありません。
もちろん、私は複数の人間などでなく、たった一人の人間です。

ペルソナ探偵                                                ネタバレ感想へ
黒田研二講談社256項2000年
作家を志す6人の男女が集う<星の海☆チャットルーム>。
星の名前をハンドルネームに同人誌を作る彼らに面識はなく、プライベートは秘することを約束事にしていた。
しかし、そのことが、すべての事件の伏線となり、真の悲劇を招き寄せる。
トリックの魔術師が紡ぐ4つの断章は環となって繋がり、衝撃の最終章へ。(背表紙引用)

最終章で驚かされ、エピローグで癒されます。

鏡の中は日曜日
殊能将之講談社304項2001年 12月
鎌倉に建つ梵貝荘は法螺(ほら)貝を意味する歪な館。
主は魔王と呼ばれる異端の仏文学者。
一家の死が刻印された不穏な舞台で、深夜に招待客の弁護士が刺殺され、現場となった異形の階段には1万円札がばらまかれていた。
眩暈と浮遊感に溢れ周到な仕掛けに満ちた世界に、あの名探偵が挑む。
隙なく完璧な本格ミステリ!(背表紙引用)

デカルトの密室                                              ネタバレ感想へ
瀬名秀明新潮社480項2005年 8月
世界的な人工知能コンテストに参加するためメルボルンを訪れていた尾形祐輔は、プログラム開発者の中に、10年前に死んだはずのフランシーヌ・オハラという名前を発見する。
かつて、天才の名を欲しいままにしながら夭折したはずの彼女が、コンテストの参加者に名を連ねていたのだ。
本物なのか? 同姓同名の別人か? 訝る祐輔の前に姿を現したのは、紛れもなく祐輔の知るフランシーヌその人、そして彼女の姿をそっくり真似てつくられた、窮極のアンドロイド「ドリー」であった。
混乱する祐輔に、彼女はとあるゲームを提案する。
迷走するゲームの果て、祐輔は密室に幽閉され、フランシーヌは祐輔の作ったロボット・ケンイチに射殺されてしまう…。
発達し過ぎたAIは、人間と同様に自由意志を持てるのか?
「知性」に挑む、エンタテイメント。(背表紙引用)

脳、AI、ロボット、アシモフのロボットSF、グランチェスターの詩、トルーキンの指輪物語etc.、瀬名秀明が自分の好きな物を詰め込んだ宝箱のような一冊。

もし、難しいと感じたなら、もう一度最初から読んでみて下さい。
前項の抽象的内容は、次項に分かりやすくに表現されています。
繰り返して読むことにより、言葉の指す意味が明確になり、さらにその先の内容がより深く理解出来ます。

まるで宗教の教義本のように、読むたびにその内容が円熟し、沁みこみ、世界が形作られていく。
でも最後には、世界に絡め取られず、光に飲み込まれる前に、抜け出して下さいね。
それは、あらゆる宗教本と同じように、‘真理’ではなく、‘物語’なのですから。

式の密室
高田崇史講談社144項2002年 1月
密室で、遺体となって見つかった「陰陽師の末裔」。
“式神”を信じる孫の弓削和哉は他殺説を唱えるが……。
果たして、祟の推理は事件を謎解くばかりか、時空を超えて“安倍晴明伝説”の闇を照らし、“式神”の真を射貫き、さらには“鬼の起源”までもを炙り出す。
これぞ、紛うことなきQED!(背表紙引用)

3000年の密室
柄刀一光文社424項2002年 3月
密室と化した洞窟で発見された片腕のミイラは、3000年前の‘殺人事件’の被害者だった。
しかも腕は明らかに死後に切断されていた。
内側から閉ざされた洞窟で、いったい犯人はどうやって消え失せたのか?
なぜ死体の腕を切り落としたのか?
一方、多くの謎を持ったミイラの調査がすすめらるなか、発見者の一人が「奇妙な状態で」死んだ。
現場には本人の足跡しかなく、事故にしか見えない状態だったのだが…。
はるか過去の殺人を現代の死、時空を越えて開かれた密室の彼方には、いったい何が見えたのか――。(背表紙引用)

OZの迷宮
柄刀一光文社384項2003年 6月
被害者は密室において矢で殺され、あるいは自分の描いた絵の中で溺れ死に、さらには半人半馬の神話内生物として発見される。
犯人は閉じ込められたまま殺人を犯し、わら一本を残して密室を構成し、足跡を残さず雪道を歩く。
そして探偵は…!?(背表紙引用)

これは、あなたのために書かれたミステリーかもしれません。

‘あとがき’まで本編です、読み落としなく。

奇跡審問官アーサー −神の手の不可能犯罪−
柄刀一講談社512項2002年 4月
不可能状況下で連続殺害されていく現代の聖者“十二使徒”。
オカルト情報誌記者・室田が遭遇した難事件に、この世の「奇蹟」の真偽を認定するために放たれたバチカンからの使者、“奇蹟審問官”ことアーサー・クレメンスの漆黒の瞳が挑む!
これぞ奇蹟と対峙する至高の本格推理。
島田荘司を継ぐ者、柄刀一はついに神とも対決する!(背表紙引用)

ガダラの豚                                                  ネタバレ感想へ
中島らも実業之日本社624項1993年
アフリカと東京を舞台に呪術、超能力、宗教をめぐる大冒険が民俗学者・大生部の一家を待ち受ける。
呪術師一族すら恐れる大呪術師バキリの予言、7年前から決まっていた対決とは…。

アフリカの民族や呪術、新興宗教、超能力、トリックなどの知識は浅すぎず深すぎず、キャラクターもしっかりしていてサクサク読めた。
この本のジャンルは、ミステリー?アドベンチャー?ホラー? 全てを取り入れたエンターテイメントですね。
プロローグは読みづらいですが、我慢すること(笑)

クビキリサイクル −青色サヴァンと戯言遣い−                        ネタバレ感想へ
西尾維新講談社384項2002年
絶海の孤島に隠れ棲む財閥令嬢が‘科学・絵画・料理・占術・工学’、五人の「天才」女性を招待した瞬間、‘孤島×密室×首なし死体’の連鎖がスタートする!
工学の天才美少女「青色サヴァン」こと玖渚友(♀)と、その冴えない友人、「戯言遣い」いーちゃん(♂)は、「天才」の凶行を‘証明終了(QED)’できるのか?(背表紙引用)

天才達の超自己中心的な発言がイヤミを通り越していっそ清々しい(笑)
若い女性の天才達…会ってみたいね。

クビシメロマンチスト −人間失格・零崎人識−                        ネタバレ感想へ
西尾維新講談社384項2002年
鴉の濡れ羽島で起こった密室殺人事件から2週間。
京都、私立鹿鳴館大学。
「ぼく」こと“戯言遣い・いーちゃん”がクラスメイト・葵井巫女子(あおいいみここ)とその仲間たちと送る日常は、古都を震撼させる連続殺人鬼“人間失格・零崎人識(ぜろざきひとしき)”との出会いによって揺らめき脆く崩れ去っていく――。
そして待ち受ける急転直下の衝撃。
1つの世界が壊れる‘そのとき’を描ききった新青春エンタの傑作!(背表紙引用)

面白かった、内容が良かったって意味もあるけど、文字通り笑える箇所が沢山あって、私は5回ほど声を出して笑ってしまいました。
この<戯言シリーズ>は久々のヒット、一気に読み終えるのがもったいなかった。

クビツリハイスクール −戯言遣いの弟子−                          ネタバレ感想へ
西尾維新講談社208項2002年
「紫木一姫(ゆかりきいちひめ)って生徒を学園から救い出すのが、今回のあたしのお仕事」
「救い出すって……まるで学園がその娘を拘禁してるみたいな言い方ですね」
人類最強の請負人、哀川潤から舞い込んだ奇妙な依頼に従って私立澄百合(すみゆり)学園、またの名を《首吊高校(クビツリハイスクール)》に潜入した「ぼく」こと“戯言遣い・いーちゃん”は恐るべき殺戮の嵐に巻き込まれる――。(背表紙引用)

今作はキャラ前面、ライトノベルズ、ジャンルはアクション!?
好みが分かれる作品でしょう、私はあまり好きじゃないです。
が、笑えるのは相変わらず、しかも毎作笑いネタを変えてるところが良いです。
最も気になる点は、“いーちゃん”の本名に関するヒントがあること。

サイコロジカル 上 −兎吊木垓輔の戯言殺し−
西尾維新講談社256項2002年
「きみは玖渚友のことが本当は嫌いなんじゃないのかな?」
天才工学師・玖渚友のかつての「仲間(チーム)」、兎吊木垓輔(うつりぎがいすけ)が囚われる謎めいた研究所――堕落三昧(マッドデモン)斜道卿壱郎研究施設。
友に引き連れられ、兎吊木を救出に向かう「ぼく」こと“戯言遣い・いーちゃん”の眼前に広げられる戦慄の“情景”。(背表紙引用)

言葉の達人(エキスパート)、有段者(プロフェッショナル)、専門家(スペシャリスト)、体現者(コピーキャット)、西尾維新絶好調。

ヒトクイマジカル −殺戮奇術の匂宮兄妹−                           ネタバレ感想へ
西尾維新講談社480項2003年 7月
「……具体的に、あなたは何の研究をしているのですか? 木賀峰(きがみね)助教授」
「死なない研究――ですよ」
永遠に生き続ける少女、円朽葉(まどかくちは)をめぐる奇怪極まりない研究のモニターに誘われた“戯言遣い”こと「ぼく」は、骨董アパートの住人・紫木一姫(ゆかりきいちひめ)と春日井春日(かすがいかすが)とともに京都北部に位置する診療所跡を訪れる――
が、そこに待ち受けていたのは凄絶な「運命」そのものだった!
“一人で二人の匂宮兄妹(におうのみやきょうだい)”
“殺し名”第1位の「匂宮」が満を持して登場する、これぞ白熱の新青春エンタ。(背表紙引用)

戯言シリーズ第5弾、この人は期待を裏切りませんね。
今回は‘いーちゃん’前向きです。

零崎双識の人間試験
西尾維新講談社304項2004年 2月
「零崎一賊(ぜろざきいちぞく)」――それは“殺し名”の第3位に列せられる殺人鬼の一族。
その長兄にして切り込み隊長、“二十人目の地獄”にして奇怪な大鋏“自殺志願(マインドレンデル)”の使い手、息をもつかせぬ波乱の向こう側に双識(そうしき)を待つものは……!?(背表紙引用)

戯言シリーズの番外編。
人間試験、あたなは合格ですか?不合格ですか?
さあ、零崎を始めよう。

CD-ROMのオマケ付きです。

新本格魔法少女りすか2
西尾維新講談社247項2005年 3月
心にいばらを持った小学5年生・供犠創貴(くぎきずたか)と、“魔法の国”長崎県からやってきた転入生・水倉りすかが繰り広げる危機また危機の魔法大冒険(ファンタジック・アドベンチャー)!
ついに現れた最強の“天敵”を相手に2人の打つ策は――!?
これぞ「いま、そしてかつて少年と少女だった」君にむけて放つ、“魔法少女”ものの超最前線、<りすかシリーズ>第二弾!
魔法は、もうはじまっている!

……なぜ、魔法はあるの?
……なぜ、変身するの?
……なぜ、大人になるの?
……なぜ、少女なの?
(背表紙引用)

切り札である27歳成人バージョン『不死』『不老』『不滅』の‘りすか’が通用しない天敵が2人も現れる!
創貴の頭脳はこれらの魔法使いを滅ぼせるのか?!

本作から読んでも意味不明な処だらけです、必ず1話目から読んで下さい。

ネコソギラジカル 上 −十三階段−
西尾維新講談社384項2004年11月
「よう――俺の敵」
“世界”を、そして“物語”を終わらせるため、「ぼく」こと“戯言遣い・いーちゃん”に「狐面の男」はささやく。
キーワードは、加速。
そして、世界の終わり。
何より、物語の終わり。
待ち受ける刺客、《十三階段》の向こう側にある“終わり”の果てにあるものは――!?
新青春エンタの決定版中の決定版、<戯言シリーズ>。
その最終楽章となる『ネコソギラジカル』三部作の前奏曲がついに奏でられる!
完全燃焼、西尾維新!!(背表紙引用)

ネコソギラジカル 中 −赤き制裁vs.橙なる種−
西尾維新講談社384項2005年 6月
「――諸手をあげて、喜べよ」
人類の最終存在、橙なる種・想影真心を伴って、「僕」こと“戯言遣い・いーちゃん”の前に「狐面の男」は現れる。
バックノズル、ジェイルオルタナティブ……。
“運命”の最悪の傍観者たる彼が唱える“世界の法則”は、この世の“真理”そのものなのか!?
新青春エンタの決定版中の決定版、<戯言シリーズ>。
その最終楽章となる『ネコソギラジカル』三部作、すべてが予測不可能な主題が激しく錯綜し旋律する、待望の中巻!
完全燃焼、西尾維新!!(背表紙引用)

ネコソギラジカル 下 −青色サヴァンと戯言遣い−                     ネタバレ感想へ
西尾維新講談社384項2005年11月
「生きている以上、世界の終わりを物語の終わりを、諦めることはできない」
“人類最悪の遊び人”たる「狐面の男」は「ぼく」こと“戯言遣い”に断言する。
玖渚友との決別。
想影真心の暴走。
そして、復活する哀川潤……。
シリーズすべてを貫く伏線の楽譜(スコア)は絡まり合い、一気に奔流(クレッシェンド)をはじめる!
そして、そして、そして、そして、そして――、ゼロ年代の小説界を駆け抜ける。
新青春エンタの決定版中の決定版、<戯言シリーズ>
その最終楽章となる『ネコソギラジカル』三部作、ついに大団円(フィナーレ)!
完全燃焼、西尾維新!!!(背表紙引用)

零崎軋識の人間ノック                                         ネタバレ感想へ
西尾維新講談社329項2006年10月
「零崎一族(ぜろざきいちぞく)」――それは“殺し屋”の第3位に列せられる殺人鬼の一族。
二つの通り名を持ち、釘バット“愚神礼賛”ことシームレスバイアスの使い手、零崎軌識(きししき)。
次から次に現れる“殺し名”の精鋭たち。そしてその死闘の行く末にあるものは一体!?
新青春エンタの最前線がここにある!

「かるーく零崎をはじめるちや」
あの頃の殺し名たちが、今、ここに集う!(背表紙引用)

戯言シリーズ<番外編>の第2弾。
コレは、生まれ持った才能だけで生きる天才ばけものたちの物語。

トレーディング・カードのオマケ付きです。

夢幻巡礼
西澤保彦講談社428項1999年 9月
「ひとを殺すことが、こんなにも、おもしろいとは思ってもみなかった」
能解匡緒(のけまさお)の部下・奈蔵渉(なぐらしょう)は、警察官でありながら、連続殺人鬼。
自己の狂気を冷徹に見つめる奈蔵がかつて遭遇した、人知を超えた密室殺人事件が、10年後、再び新たな闇の扉を開く。
西澤保彦が壮大な構図で描く、血も凍るサイコ・ミステリ。(背表紙引用)

本作品は<神麻嗣子シリーズ>第4弾なのですが、内容的には番外編の体裁を取っています。
神麻嗣子も保科匡緒もほとんど登場せず、能解匡緒が隠れた主役を演じます。
これは、その能解匡緒に接近し、やがて神麻嗣子の「最後の敵」となる邪悪な意思が、如何にして誕生したのかという物語です。
これまでとは異質なムードに驚かれる向きもあるかもしれませんが、どうかご一読いただければ幸いに存じます。(著者のことば)

人形幻戯
西澤保彦講談社320項2002年 8月
巨大シャンデリアの落下事故は、“意図した超能力”による犯行か、あるいは“意図せぬ超能力”によるものか!?
極めて情緒的な動機を、苦いまでに清明な論理で解き明かす表題作ほか、“論理の神業”が冴え渡る。
どう見ても中学生にしか見えない美少女・神麻嗣子ほか、今回は能解匡緒、遅塚聡子ら美少女が大活躍!(背表紙引用)

‘チョーモンイン’シリーズ第6弾、今回は短編集。
「不測の死体」「墜落する思慕」「おもいでの行方」「彼女が輪廻を止める理由」「人形幻戯」「怨の駆動体」。
ホワイダニットがメインの超能力ミステリ。

妖奇切断譜
貫井徳郎講談社319項1999年 12月
戊辰(ぼしん)戦争の傷跡がいまだ濃厚に残る明詞の東京で、ばらばらに斬殺された美女の死体が、次々に発見された。
死体は体の一部が必ず持ち去られ、稲荷に捨てられるのが、奇妙な共通点だった。
事件に関わることとなった元公家の九条惟親(くじょうこれちか)は、友人の朱芳慶尚(すおうよしなお)の推理に期待をかけるが……。
最後に待ち受ける驚愕の真相!(背表紙引用)

慟哭                                                        ネタバレ感想へ
貫井徳郎東京創元社432項1999年 3月
連続する幼女誘拐事件の捜査は行きづまり、捜査一課長は世論と警察内部の批判をうけて懊悩する。
異例の昇進をした若手キャリアの課長をめぐり、警察内に不協和音が漂う一方、マスコミは彼の私生活に関心をよせる。
こうした緊張下で事態は新しい方向へ!
幼女殺人や怪しげな宗教の生態、現代の家族を題材に、人間の内奥の痛切な叫びを、鮮やかな構成と筆力で描破した本格長編。(背表紙引用)

プリズム
貫井徳郎東京創元社304項1999年 10月
小学校の女性教師が自宅で死体をなって発見された。
傍らには彼女の命を奪ったアンティーク時計が。
事故の線も考えられたが、状況は殺人を物語っていた。
ガラス切りを使って外された窓の鍵、睡眠薬が混入された箱詰めのチョコレート。
彼女の同僚が容疑者として浮かび上がり、事件は容易に解決を迎えるかと思われたが…。
『慟哭』の作者が本格ミステリの極限に挑んだ衝撃の問題作。(背表紙引用)

法月綸太郎の新冒険                                         ネタバレ感想へ
法月綸太郎講談社332項1999年
全編、これぞ本格推理!
「あの男」がついに最前線へカムバック!!
アヴァンギャルドな謎。アクロバティックな推理。アメイジングな解決。そして、胸を打つ余韻。
あらゆるページに本格ミステリの現在と未来が宿る!(背表紙引用)

「背信の交点」「世界の神秘を解く男」「身投げ女のブルース」「現場からの生中継」「リターン・ザ・ギフト」の5編からなる短編集。
フーダニットの嵐です。

法月綸太郎の功績                                           ネタバレ感想へ
法月綸太郎講談社312項2002年
殺人事件の被害者が残した「=Y」の文字は果たして何を意味する!?
あのクイーンの『Yの悲劇』への愛あるリスペクトに満ちたダイイング・メッセージものの白眉、『イコール Yの悲劇』他、ロジカルかつアクロバットな推理が冴えわたる傑作集。(背表紙引用)

「イコールYの悲劇」「中国蝸牛の謎」「都市伝説パズル」「ABCD包囲網」「縊心伝心」の5編からなる短編集。
論理と推理の極み、本格ミステリです。

容疑者Xの献身
東野圭吾文藝春秋360項2005年 8月
髪が薄くなり太り気味のさえない高校の数学教師・石神哲哉、彼はアパートの隣に住む母子家庭の母親・花岡靖子を密かに慕っていた。
ある日、アパートの隣室からだならぬ気配を感じ取った石神は、花岡を部屋を訪れ事態の顛末を察知する。
母娘は金をせびりに来た元夫を殺してしまったのだ。
石神は、動揺する母娘に対し、協力者となる旨を申し入れた。
大学時代には天才数学者と言われた男の卓抜した頭脳が、完全犯罪を構築するための数式を組み立て始める。

P≠NP予想の概念に基づいた難問に、ガリレオ先生こと天才物理学者・湯川学が挑む長編ミステリ。


言わずと知れた、'05年【このミステリーがすごい】第1位に選ばれ、さらに【直木賞】を受賞した作品です。

『容疑者Xの献身』はガリレオシリーズの第3弾になるので、先に『探偵ガリレオ』『予知夢』を読んだほうが、探偵役・湯浅学の思考やスタンスが分かってさらに面白さが増しますよ。

物語に引き込む筆力が強く、気持ちが作品に入り込んで、一気にサクサク読めます。
そして、最後に明かされる驚愕の真実。
もう献身どころじゃないです、鳥肌立ちます。

木製の王子
麻耶雄嵩講談社344項2000年 8月
比叡山の山奥に隠棲する白樫家は、一点に収斂する家系図を持つ‘閉じられた一族’。
その奇矯な屋敷が雪で封印された夜、再び烏有は惨劇を見た。
世界的な芸術家・宗尚の義理の娘、晃佳の首がピアノの鍵盤の上に置かれたいたのだ。
関係者全員に当てはまる分単位の静緻なアリバイ。
冷酷で壮絶な論理だけが心理を照らす!(背表紙引用)

四季 春                                                     ネタバレ感想へ
森博嗣講談社272項2003年 9月
天才・真賀田四季(まがたしき)。
幼くして、世界は彼女の手中にあった……

『すべてがFになる』はここから始まる!!

『すべてがFになる』の天才科学者、真賀田四季の少女時代。
叔父、新藤清二の病院で密室殺人が起こる。唯一の目撃者は透明人間だった!?
すべてを一瞬にして理解し、把握し、思考する才能に群がる多くの人々。
それを遥かに超えて、四季は駆け抜けていく。
其志雄(きしお)は孤独な天才を守ることができるのか!?
四部作第一幕!!(背表紙引用)

M&Sシリーズ、Vシリーズを全て読んだのなら、ぜひぜひぜひ読んで下さい。

四季 夏
森博嗣講談社262項2003年 11月
米国から帰国した真賀田四季は13歳。
すでに、人類の中で最も神に近い、真の天才として世に知られていた。
叔父、新藤清二と行った閉園間近の遊園地で、四季は何者かに誘拐される。
瀬在丸紅子との再会。
妃真加島の研究所で何が起こったのか?
『すべてがFになる』で触れられなかった真相が今、明らかになる! (背表紙引用)

天才・真賀田四季の人格に触れられる作品。
自分の成すべき事を理解し、そのために必要な事を認識し、無駄な事を排除し、完全な形で実行する。
真賀田四季を天才以外の言葉では表現できない。
彼女が構築した思考によって、<一般常識>がいかに観念的なものであるかを理解できるだろう。

Vシリーズの最終話「赤緑黒白」でもあいまいにされていた‘へっくん’のフルネーム(シリーズを全て読んできた読者ならもう気が付いているでしょうが)の明確な回答もあります。

四季 秋                                                     ネタバレ感想へ
森博嗣講談社272項2004年 1月
手がかりは孤島の研究所の事件ですでに提示されていた!
大学院生となった西之園萌絵と、彼女の指導教官、犀川創平は、真賀田四季博士が残したメッセージをついに読み解き、未だ姿を消したままの四季の真意を探ろうとする。
彼らが辿り着いた天才の真実とは?
『すべてがFになる』の真の動機を語る衝撃作!(背表紙引用)

今作の文面主役は犀川と萌絵、さらに登場人物達はあのなつかしの面々。
そしてVシリーズとのリンク、クロスオーバの度合いが明らかになっています。
はっきり言って「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」を全読していない人は、読んではいけません
特にシリーズをこれから読もうと思ってる人には禁断の作品です。
思い切りネタバレになってますし、何と言っても意味不明でしょう、半分どころか2割程しか楽しめないと忠告します。
逆にシリーズ全てを読んできた人には堪りません、思わずニヤけてしまったり、爆笑する箇所が盛り沢山。
周りに人が居ない場所で読みましょう(^o^)

四季 冬                                                     ネタバレ感想へ
森博嗣講談社256項2004年 3月
天才科学者真賀田四季の孤独。
両親殺害、妃真加島(ひまかじま)の事件、失踪、そしてその後の軌跡。
彼女から見れば、止まっているに等しい人間の時間。
誰にも理解されることなく、誰の理解を求めることもなく生きてきた、超絶した孤高の存在。
彼女の心の奥底に潜んでいたものは何か……?
「四季」4部作ついに完結!!(背表紙引用)

時代を意識しながら読んで下さい、100年が通り過ぎます。

迷宮百年の睡魔                                             ネタバレ感想へ
森博嗣新潮社512項2003年 6月
一夜にして周囲の森が海に変わってしまった伝説の島、イル・サン・ジャック。
その島の宮殿モン・ロゼは百年間外部との接触を一切拒絶していた。
なぜか取材の許可を得たジャーナリスト・ミチルとロイディが訪れたその晩、砂で描かれた曼荼羅の中央で僧侶の首なし死体に遭遇する。
誰が何のために?どうやって殺したのか?そして頭部はどこへ?
深く美しく謎と解決が連鎖する、森ミステリィの傑作タペストリィ。

「女王の百年密室」の続編ですので、まずそちらを読むことをお薦めします。
この事件の真相を見破った人は…天才です。

τになるまで待って
森博嗣講談社320項2005年 9月
森林の中に佇立する《伽藍離館(がらりかん)》。
“超能力者”神居静哉(かみいせいや)の別荘であるこの洋館を、7名の人物が訪れた。
雷鳴、閉ざされた扉、つながらない電話、晩餐の後に起きる密室殺人。
被害者が殺される直前に聴いていたラジオドラマは『τ(タウ)になるまで待って』。
“ミステリー”に森ミステリィが挑む、絶好調Gシリーズ第3弾!(背表紙引用)

惨劇は、人知れず最初の小さな亀裂を生じさせる。
そして、誰も気づかぬうちに四方へその先端を伸ばす。
既に不可逆。
破滅が目に見える頃には、もう最終段階。

φは壊れたね』『θは遊んでくれたよ』に続くGシリーズ第3弾。
今作でも萌絵と犀川先生は登場します。
そして赤柳初朗の正体は?というアクセントも加わって、先へと続きます。

ブレイブ・ストーリー 上・下
宮部みゆき角川書店640項/664項2003年 3月
おだやかな生活をおくっていた小学5年生のワタルに、突然、両親の離婚話がふりかかる。
家を出た父を連れ戻し、再び平和な家族に戻りたいと強く願う少年の前に、運命を変えることができる女神の住む世界『幻界(ヴィジョン)』への扉が開いた。
トカゲ男にネコ娘、ドラゴンの子供、コミカルなキャラクター達と共に、次々と沸き起こるトラブルを乗り越え、少年は強くたくましくなってゆく。
5つの宝玉を手に入れ、女神のいる‘運命の塔’を目指す彼を待ち受けるものとは!?

幼稚なロールプレイングゲームみたいですが、なかなかに面白く1200ページをあっという間に読み切れます。
ハリーポッターより共感出来ますよ。
ただ私は間違いなくミツルタイプなんですが… (^^;)


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